こんにちは 彩将です!
ここ数年で一気にIT産業が発達してきており、その影響がタイヤ業界にも出てきているみたいです。最近タイヤをネットで探してネットで買えますよ~なんて情報をテレビのCMやネットの広告でよく見る気がします。そして取り付け作業をする店の予約だったり検索までも出来るとか。
どの業界でもそうだと思いますがネット産業が急激に発展してきていますね。
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ネットでタイヤを買うのってどう?
みなさんはタイヤを買い替える時ってどこで買いますか?車メーカーだったりカー用品店にガソリンスタンドに整備工場と色々なお店がありますが、ネットよりも実店舗で買う人がまだまだ多いのではないでしょうか?
でも最近だとあまり外に出たくないという人もいるので、ネットでの購入も考えてみようかな?なんて思っている人も増えてきていることでしょう。私も車を買い替えたくて色々と情報収集をしているのですが、そんな中でオンラインでも買うことが出来るようになるという情報を見つけて、少し興味を持ちました。でも実際に物を見たりしないと中々買いにくいですし、不安もあります。
タイヤをネットで買ってみたいけど、私と同じように不安で一歩踏み出せないなんて人も多いはず。私自身は実際にタイヤはネットで購入したことはないのですが、買ったことのある人から聞いたり買ったタイヤを見たりする機会は多いですので、そこからネットで買う場合の注意点を考えてみました。
ネットで買ったタイヤをホイールに組み替えて欲しいって人はうちの店には結構来ますので。
そしてネットでの購入はお得になる場合もありますし、逆に損になってしまう場合もあります。タイヤだけではなく他の商品でも同じですが、しっかりとした知識を持ってさえいれば、欲しいものをお得に買うことが出来ます。
最近では国内からの出品だと思って買ったら実は海外からの出品で、予定よりかなり遅れて届いたし、商品も粗悪なものだった。なんて話しもよくあるくらいネットでの買い物は見分けるのも難しかったりします。私もAmazonで買い物している時に国内から発送されるのか国外からなのかよくわからないって思ったことが結構あります。
ネットでタイヤを購入する際に注意した方がいいこと
タイヤのサイズに注意
まず、ネットでタイヤを購入したいと思ったときに確認しなくてはいけないのが「タイヤのサイズ」です。これが分からないと何も始まりません。タイヤのサイズはタイヤの側面に「〇〇〇/〇〇R〇〇」というような記載があり、それがサイズになります。因みに〇の中には数字が入ります。(トラックや貨物バンタイプの車両は表記が少し違います。)他には運転席のドアを開けた部分に規定空気圧が書いたステッカーが貼ってあるのですが、そこにもタイヤのサイズは記載されていますし、車の説明書にも記載されていたりします。もしタイヤのサイズを変えてしまったことがあって、元のサイズが分からなくなった場合はこのステッカーか説明書を見ると良いです。
車種からタイヤのサイズを調べることも出来ますが、その場合は年式なども詳しく分からないとハッキリしたサイズは分かりません。年式が分からない場合は曖昧になってしまいます。また、型式などの情報も必要になる場合がありますので、車種から調べたい場合は車検証が必要です。
タイヤのサイズを間違えてしまうと、最悪取り付けが出来なくなってしまいます。ただ、インチサイズが同じであればホイールに組み替えることは出来るので、サイズが少し違うだけだから大丈夫だと思ってそのまま違うサイズのタイヤを付ける方もいますが、車高が変わってしまったり、ハンドルの操作性やスピードメーターなどに影響が出てしまいます。それにサイズによっては車の荷重に耐えられなくてバーストしてしまう可能性もあります。(ほとんどの場合はあり得ませんがないとは言い切れません。)
サイズの確認はしっかり行いましょう。
車種によってタイヤの種類がある
実はタイヤは車種によって夏タイヤでも冬タイヤでも種類が異なることがあります。例えば最近流行りのSUV車は他の乗用車とはタイヤが少し違い、SUV車専用の溝が深めのタイヤがあります。(最近はSUV専用でも普通のタイヤと変わらない感じになっているが)サイズが合えば普通車と同じ種類のタイヤを付けても問題ないことは問題ないのですが、タイヤの寿命や性能に大きく関わってきます。「トヨタのCHR」のようにあまり大きくないタイプの車種だったり、形状が普通車に近い車種ならSUV専用のタイヤを付けないというのもありですが、「三菱のパジェロ」のような誰が見てもアウトドア系って感じの車種ならSUV専用のタイヤの方が良いかと思います。この件に関しては結構好みによっても変わってきますが。
そして他の車種でも、夏タイヤはどのタイヤメーカーも種類が何種かありますし、同じブランド名のタイヤでも「大人数が乗るワゴンタイプ」の車種か「セダン系」の車種では適したタイヤが変わってきます。例えば「ブリヂストンのエコピア」だと「195/65R15」というサイズは同じエコピアだけど2種類あり、「セダン・クーペ向き」か「ミニバン向き」かというように区分分けがされています。適したタイヤを付けなかった場合はタイヤの摩耗が早くなってしまったり、乗り心地が悪くなったりという影響も出てしまいます。
タイヤのサイズなら分かる人はそれなりにいるとは思いますが、ここまでの知識を持って選んでいる人はきっと少ないでしょう。タイヤメーカーなどのしっかりとした購入ツールを使えばそのあたりも問題なくは選ぶことは出来るのでしょうが、いろんなものが買えるショッピングサイトの場合だとそうはいかないでしょう。
あとこのケースは滅多にないとは思われるのですが、海外で販売されているものは必ず日本の公道で使うことが許可されているタイヤというわけではありません。国内で販売されている海外産のタイヤならほぼ問題ないと思われますが以前にこんな事件があったようです。
その事件とは、とある会社が海外から仕入れていたホイールを販売していたのですが、そのホイールは日本の製品基準に達していないホイールだったようで、国内で販売することは違法になってしまう。そしてそこの会社の方が数名逮捕されたという事件が過去にあったらしいです。
ホイールの場合は、日本の製品基準を満たしているものには「JWL」というマークが刻印されているようです。基準を満たしていないホイールを装着して公道を走るのはダメで車検も通りません。
日本語表示のショッピングサイトを使って買うならほぼ安全だとは思いますが、もし海外サイトから直接買おうなんて考えてる人がいたら注意しましょう。
安いと思ったら古いタイヤの可能性も
このタイヤは有名な国産メーカーだし、値段も安いから買おう!と思って買ってしまうのって実は危険かもしれません。そのタイヤっていつ作られたタイヤかわかりますか?タイヤも作られてから時間が経つと劣化してしまうものです。特にスタッドレスタイヤの場合は製造から年数が経つにつれて、タイヤの中の成分が抜けて行ってしまい、グリップ力が落ちてしまいます。
スタッドレスの履きつぶしに関してはこちら↓
履きつぶしは実は危険!?夏場にスタッドレスタイヤで走ることに関する注意点
過去に冬に来店したお客さんでこんな方がいました。その方は空気圧を確認して欲しくて来店されたのですが、空気圧は特に異常なし。そして運転していて何か不具合があったのかを聞いてみると、ネットで買ったばかりのタイヤなんだけど滑るとのこと。タイヤにはシリアルナンバーが記載されており、そこから製造された年数も分かるので確認してみると(というか空気圧見たときに確認した)製造年が10年前でした。そんなに前のタイヤだったら効きが落ちていても仕方がないです。結局そのお客さんはうちの店で新品のタイヤを買っていきました。
このように安いと思って買ったら余分にお金が掛かってしまうということもあります。この方の場合はすぐに気づいて買い替えたのでまだ良かったのかもしれませんが、滑る気がするけど買ったばかりだからと思って運転していて事故を起こしていたら、もっと良くない結果になってしまいますからね。
ネットでも問い合わせたら製造年数を教えてくれますし、良心的なところだと記載されています。でも届いたものが記載されていた製造年数と違ったなんて詐欺まがいのケースも聞いたことがあるので注意した方が良いでしょう。
タイヤを交換してくれる店舗
ネットでタイヤを買うということは、別に交換を頼む店舗も探さなければいけません。最初に話したような交換先も案内してくれるようなサイトで買うならいいのですが、まだそのようなネットショップは少ないです。
基本的にタイヤはホイールとは別に売られていることが多いので、ホイールに組み替えなければいけませんし、素人だと簡単に組み替えることは出来ません。車関係の仕事をしている人だってタイヤチェンジャーという専用の組み替え機を使って作業をすることが多いので、機械なしで組み替えが出来るという人はほとんどいません。
よくホイールについた状態で届くだろうから、すぐに自分で交換できると思っている人がいますが、基本的にはタイヤのみで販売されていることが多いです。ホイールがついているのかしっかり確認した方が良いです。
また、作業を依頼する店舗を探すうえでも注意が必要です。その店によって様々ではありますが、持ち込みタイヤの組み替え作業は通常の工賃より高く設定している場合もありますし、タイヤの持ち込みは受け付けていないという店もありますので、ネットでタイヤを購入する前に交換する店舗も決めておいた方が良いでしょう。
あと、よく勘違いしている方がいるのですが、「組み替え」というのはホイールから剥がして付け替えることで、ホイールとタイヤが一緒になった状態のものを車に付け替えるのが「脱着」です。作業工賃の問い合せがきて、「組み替えいくらですか?」と聞かれて答えると「去年と値段が違う!」とか「高い!」って言われることが年1回はあります。そしてよくよく話しを聞いてみると脱着と組み替えを勘違いしているということがよくあります。分からない用語は無理に使わない方が良いでしょう。
国内メーカーの新ブランドって実は…
最近、大手国内メーカーの商品でも「こんな名前のタイヤあったっけ?」なんて思ってしまうものが増えてきています。海外のメーカーってだけなら「ハンコック」とか名前を聞けばある程度は分かるのですが、大手国内メーカーで販売しているタイヤだけど聞いたことがない。新商品か?新商品と言えばそうなんですが、そうとは言えない。
そんなタイヤが出てくるのには理由があります。
数年前からカー用品店でもプライベートブランドのタイヤを売り出したり、海外のメーカーが参入してきたりと安価なタイヤが増えてきており、国内のメーカーの需要もそういう安価な商品に取られて行っていたりするのです。そして国内のメーカーも安価なタイヤを出して対抗しようということで、最近増えてきているのが海外タイヤ工場の買収です。
例えばブリヂストンの直営店では「DAYTON」という銘柄のタイヤを売り出しているのですが、あれはもともと違う会社でブリヂストンが買収したとか。ブリヂストンの傘下ではあるのですが、ブリヂストンの商品なのかというと…どうなんでしょうか?って感じですね。ブリヂストンとしてもあまり積極的には売りたくはないようですが(純ブリヂストンブランドが売れた方がいいと思うよね)、海外メーカーなどの安価で買えるタイヤに対抗するためには仕方がないのだとか。そして買う人はブリヂストンのタイヤだからと思って安心して買っていく。
他にもブリヂストンでは「セイバーリング」というタイヤもありますが、「DAYTON」も「セイバーリング」も傘下ではありますが、純ブリヂストンではないので性能などの差は結構ありますからね。そして燃費にも影響が出るので安い方が良いという方でもしっかり考えて購入した方が良いです。
海外のメーカーでもだいぶ性能レベルが上がってきているものもありますが、国内メーカーの方が日本で使うには優れているはずです。その国によって道路事情だったり交通事情は違いますし。海外で使う場合は海外のメーカータイヤの方が良いかもしれませんが、国内の道路を走るなら国内メーカーが一番良いのではないかと思います。各メーカーはその土地その土地に合ったタイヤを開発することに力を注いでいます。
それでも何でも安い方が良いというなら別ですが、価格だけではなく、性能や価値をしっかり考えた上で購入した方がいいですね。
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